以前、担任した子で、力の加減がまったくできない子がいました。
2年生です。
ハイタッチをすれば、「バチーン」と痛くなるくらいにたたく。
おんぶすれば、苦しくなるくらい首をしめてしまう。
本人はじゃれているつもりでも、友だちにとっては、暴力です。
「最初はグー…」で、殴ってしまう。(本人に殴るつもりは全くありません)
その子にかかわると誰かが泣くのが常でした。
本人はまったく悪気はないのに…。
この子に力加減を教えるには、どうするか。
小野先生が教えてくれました。
「あぁ~気もちいい。○○くん、上手だねぇ。力加減がいい。」
ご自分のクラスの力の加減ができない子に、
小野先生は、なんと、肩揉みで力加減を教えたのだそうです。
「いたい いたい いたい いたい、もうちょっと弱くして。」
「そうそうそう。そのくらいが人は気もちいいんだ。○○くん、ありがとう。」
先生に奉仕させるかたちで、力加減を教える…私には全くなかった視点でした。
子どもは、先生に褒められて喜ぶ。そして、人と関わるのに適切な力加減を学んでいく。
素晴らしい対応だと、思いました。
私も教室で追試させていただき、当該の子に適切な力加減を教えることができました。
互いに笑顔のなかで。
こうした対応一つ一つの積み重ねが、
困っている子どもを、教師を救います。
(事務局 清水)
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